2012「森の歌」Song of the Forest

かつて、林業は台湾の経済を支える重要な産業である。王文志は本作を通じて、阿里山森林鉄道の記憶を後世に残そうと試みた。

黄籐を編み込み、阿里山森林鉄道で使われていた枕木を組み合わせることで、一本の回廊と、まるで高山のような造形を通じて、阿里山神木の壮大な存在感を表現したのである。

内部の通路を歩くと、まるで時の流れの中を歩いているかのように、訪れる人の心を静かに落ち着かせ、その美しさをじっくりと味わうことができる。

「森の歌」の制作には、丸一年の歳月が費やされた。
嘉義市文化路沿いに設置された本作は、「観光型パブリックアート」と「ランドアート」の要素が融合され、昼と夜、異なる表情を見せてくれる。

王文志はこの作品を通じて、故郷嘉義の林業の歴史に敬意を払い、台湾の伐木文化の痕跡を記憶にとどめるとともに、先人たちの努力と貢献に深く感謝の意を捧げている。

時の回廊を通じて、私たちを今日までみちびいてくれる。


「森の歌」，木材、レール、鉄鋼、鋳銅、籐、石材
Song of the Forest, wood, iron, steel, cast , rattan, and stone