2001「方外」Beyond the Site

「物の内に身を置きながら、心は方外にある」──
というのはワンの創作の中心的コンセプトである。

都会の喧騒から離れた台湾南部の山奥で、彼は自身の山での暮らしの経験や、鄒（ツォウ）族の先住民文化を取り入れながら、かつて使われていたヒノキの木材や枕木を切断・再構築し、かつて日本統治時代に使われていた巨大なヒノキ桶を模したインスタレーションを制作した。

人々が自然に抱く深い郷愁と憧れを象徴する作品であるう。

本作は「素朴な生活への回帰」というイメージを創出し、台湾のかつての農村生活にあった素朴な美しさを呼び起こすのである。
インターネット時代の喧騒、大衆消費文化の煩しさの中においても、心を静めるひとつの浄土を築き上げているのある。


「方外」木、籐（とう）
Beyond the Site, wood,rattan